ただ、物価の安定などの目標を直接コントロールすることはできないため、実際には、NG銀行はマネーサプライや貸出金利などの適切な水準を定め、それを目安として短期市場金利や民間銀行の支払準備量をコントロールしている。
では、NG銀行は具体的には日々の金融政策をどのようにして行っているのだろうか。
伝統的な方法として、@貸出政策、A手形・債券売買操作、B支払準備率操作などがある。
貸出政策とは、資金が不足している銀行に対してNG銀行が貸出を行うことをいい、実際には貸出金利(公定歩合)や貸出量を調節することによって、銀行の資金調達コストや資金繰りに影響を及ぼすものである。
手形・債券売買操作とは、毎日の資金の調整の場であるインターバンク市場での手形の売買やオープン市場での有価証券の売買を通じて、民間銀行の支払準備量を増減させるものである。
また、NG銀行は民間銀行に対して、預金量の一定割合を強制的に無利息でNG銀行に預託させている。
その割合(支払準備率)を変更することによって、民間銀行の預金の払出しに備えるための支払準備をコントロールすることを支払準備率操作という。
銀行の貸出金利との関係でみると、公定歩合が下がればもちろん、それ以外にもNG銀行からの貸出の量が増加したり、支払準備率が下がれば金利は低下し、逆の場合には金利は上昇する。
それでは実際に、金融政策がどのように波及していくのか、その過程をみてみよう。
例えば、景気が過熱してインフレーションの懸念が高まってきたとき、NG銀行は景気を抑制するため、公定歩合を引き上げるとともに民間銀行の資金繰りが厳しくなるようなオペレーションを行う。
そうすると、手形レートなどの短期金利が上昇し、これが長期金利に波及する。
このため、金融機関の市場から資金を調達するコストが上昇し、金融機関は貸出金利を資金調達コストが上昇した分引き上げる。
企業の借入コストは上昇し、最終的に企業は設備や在庫投資を抑え、結果として景気が抑制されることになる。
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